アクセスカウンタ
オーナーへメッセージ

2017年10月04日

働く母の心に沁みる!

ようこそ『寺嫁つれづれ日記』へkao1



ご無沙汰しています。
息子の運動会も終わって、いろいろな書類整備や合同上げ法事の準備に取り掛かっています。
私は偏頭痛やらぎっくり腰を経て、季節の変わり目の体調変化に気をつけて過ごしています。

指の骨折はまだまだ回復途中。
雪が降る前にサンダルから靴を履けるようになりたい!
アルミの板を添えて固定しているおかげで、新しい骨が再生してきました。


小学1年生と受験生と、ひいばあの入院もあって、毎日の景色がいつもと違うんですよね。
気にかけることがグンと増えた感じ。
このまま一気に年末に駆け抜けるような気がします。
ちょっと疲れがたまってきたなぁ…なんで感じています。


ですが!


お母さんたち、一緒にがんばりましょう!


世の中のお母さんたちは、仕事を持って家事をこなしています。
習い事の送り迎え、家族が病気になれば通院の付き添いもあります。
子どもの学校行事で休みを取るために、お仕事の都合をつけています。

そんなお母さんを助けるために、家族も家事を分担したり、負担をへらすために自分でやってみたり。
何気ない心遣いの言葉が沁みるんですよねぇ。


先日、独り言のつもりで私は泣き言をつぶやきました。


「はああ…今日も忙しかったけど、あれもこれも、やれなかったなぁ。しばらくどこにも出かけてないし、疲れたなぁ。」

すると息子。

「大丈夫、ぼくがいるよ。もうすぐ冬になるから、ママは好きなだけ出かけたらいいよ。」


沁みる!

さらに!

「今日できなくたって、明日できるかもしれないよ。ぼく、算数のとき、そう思ってがんばってるんだ。」


うううううう。


「心配しなくても大丈夫、きっとうまくいくよ。」



ちょうど帰ってきた受験生の娘にも、この言葉は沁みて、二人で目を閉じ息子の言葉をかみしめたのでした。



それにしても。

「どこか遊びに連れて行って!」と、わがままを言わせていないんだよなぁ、私たち親は。

それも切ないicon10




  


Posted by チョコチョコ at 14:26Comments(2)ひとりごと

2017年09月05日

それでも人生は続く

ようこそ『寺嫁つれづれ日記』へkao1

連日、新潟の団体のお客様をお迎えして、毎日里帰りしている気分です。
今日は、長岡の私が住んでいた場所の近くにお住いのお客様がいらして、ずいぶん話が盛り上がりました。
これは夏に帰った時の新潟の海です。




「奥様は新潟から嫁いできたんですか?」

この質問はよくあります。
新潟から、總光寺の住職の妻になるために嫁いだかと言われれば、答えはNOです。

いろいろな、本当にいろいろなたくさんのご縁でここにいるんです。 

まず高校生のとき、関東地方の大学に行きたかったけれど、結局仙台の大学に行ったこと。
親が勧める教員にはなるまいと思っていたのに、教育実習でこれが自分の道だと見つけたこと。そう思わせてくれた恩師と仲間たち。楽しかった、と言ってくれた生徒たちの存在。
広告系の忙しいサークル活動と、教育学と米文学の面白さを教えてくれた先生たち。
内定していた高校に行けなくなって、代わりに就職してくれるピンチヒッターを探していた同じゼミの友人。

「京子ちゃん(私です)、私の代わりに山形へ行ってくれない?」
1日考えて→「うん、いいよ」

そして、私は新潟から仙台へ行って、山形県の鶴岡市にやって来たというわけですkao2

そして、同じ学校で美術を教えていた夫と縁あって結婚することになり、お寺に関しては「大丈夫、大丈夫」と言われ結婚。




夫は師匠である祖父と父を早く亡くして、若いうちからお寺の仕事に専念。
お寺が忙しくなってきたので私も学校を離れてお寺の仕事に専念。

で、今に至るのです。
引っ越しは8回しました。
ひとつのところに長くいるのが苦手なのは、きっと引っ越しが多かったからですね。

今、こうして振り返ってみると、人生思い通りになってないんですよね!
お寺に嫁ぐなんて、可能性としても考えたことはなかったです。
今、思い描いた人生設計の中にはいないけれど、全く不幸ではありません。
お寺にいることで、気づいたことがたくさんあるからです。
お寺で私がやるべきこともしたいことも見つけました。



娘は今年、中学3年生。まさしく受験生です。
この学校に行きたい、でも、ダメだったら・・・kao11と、悶々としているんです。

私は娘に声を大にして言いたい!

行きたいところに行けたら、もちろん最高。
でも、残念ながら違う学校に行ったとしても、あなたの人生は続くんだよ。
怖がらず、心を平らに、淡々と自分で決めたやるべきことをやればいい。

結果はそのあと。


お母さんを見てごらん。
正直言うと、高校から希望したところじゃなかった。
でも、お母さんの人生は続いていったし、いろいろな学校で働かせてもらって、今お寺にいるのもご縁。キリスト教の大学に行ったのに!

そして、これからどうなるかも未知数!


ダメだったらどうしようって臆病になるのはナンセンス。
ダメだった時は、何かをつかんで立ち上がってもらいたいんだよ。
失敗を糧にするために!

ひとつダメだったとしても、全部がダメじゃない。

「自分でよく考えて選び、その道で結果を出す」


結局こういうことじゃないかな、とお母さんは思うんだ。


どの道を選んだとしても、選んだ道で人生は続いていくんだからね。



がんばれicon09





この間、娘にもたせたお弁当ですicon28

ごはんくらいしかしてあげられないですねicon10




きょうは私のひとりごと。娘へのエールでした。
  


Posted by チョコチョコ at 23:30Comments(4)ひとりごと

2017年05月21日

白つつじ満開。自然に生き方を重ねて、漂流?

ようこそ『寺嫁つれづれ日記』へkao1


国指定名勝庭園『蓬莱園(ほうらいえん)』の白つつじが満開ですよicon12






藤も徐々に咲いてきました。




花の季節はいいですね。
新緑の緑が若々しくて、鮮やかな花を引き立ててくれます。

自然の中で暮らしていると、木々や花を、人生とリンクさせてしまいます。

どんなに厳しい冬のあとでも、こうして春がきて花を咲かせるんだなぁ、とか。

日光と適度な水で花が丈夫でいられるんだな。
水の与えすぎは根腐れの原因。
良かれと思って、子どもに世話を焼きすぎないようにしなければ、とか。






娘は、ちょうど人生でいうと若葉が繁って光を浴びて丈夫な幹に育てているところ。これから蕾をつけて花を咲かせるでしょう。
なるべく気持ちを平らに、冬のあとは春がくると信じて、中学生のモヤモヤした時期を乗り越えてほしい。


息子はどうでしょう。雨が降ったり寒かったり、日光に大喜びしながらぐんぐん葉をつけている感じですね。
気をつけて見てあげないと危なっかしい時期です。
雨のあとはグンと成長して頼もしかったりもします。


夫や私は、、、。
花の満開の時期が過ぎて、これから実をつける頃でしょうか。
どんな花を咲かせてどれくらい実をつけるか、収穫を待っています。
若い頃にどういう生き方をしたのか、これから見えてきますね。


お寺にいると、たくさんのお年寄りと出会います。
ニコニコの笑いジワのおばあちゃんに会うとほっこりicon06
「ありがたい」の気持ちを持って、生きてこられたんだなぁ、と想像しています。
私もこんなおばあちゃんになりたいな、とつくづく思うのです。


日々の暮らしに流されて漂流している気持ちになってしまって。
どこにたどり着くのかわからない不安な毎日を反省だなあicon10


一日一日を大切に生きるって、本当はそうしたいけれど、一体どうすればいいんだろう??


  


Posted by チョコチョコ at 12:14Comments(0)ひとりごと

2016年12月07日

僕がおとなになったらお母さんは?

ようこそ『寺嫁つれづれ日記』へkao1

すっかりご無沙汰していました。
私が風邪をひいたり、近ごろ頻繁に片頭痛で寝込んだり病院に行ったりでicon10
ムスメも悩みが多くて、The中学生icon23という感じです。

一緒に暮らしているひいばあの介護も一段階上のステージへ。
自尊心を尊重したい気持ちと、そうも言っていられない現実に直面しています。

そんな慌ただしい日常の中で、できることは自分でやる息子を、つい置き去りにしてしまいそう。
でも、目が合うとにっこりicon06



「お母さん、僕がお父さんになったら、お母さんはどうなるの?」
「そりゃ、おばあちゃんになるよ」
「えーっ、僕やだ!じゃあ、僕がおじいちゃんになったら、お母さんはどうなるの?」
「あはははは〜、その頃はとっくに死んじゃってるよ!」

ここで息子は大粒の涙をポロポロ流して

「やだ、絶対にやだ、死なないで!お薬1000個飲んで!」

お薬というのは、たまに飲んでいる酵素とかビタミン剤のサプリメントのことです。

保育園に行く前も、お風呂に入っている時も言われます。

「お母さん、死なないでね?わかった?」


私の母が生前、病床で「母親としての自分が終わるのがつらい」と言っていました。
亡くなる直前まで、私を心配してくれていたっけ。
なんとなく、そう言った母の気持ちが手のひらに乗った気がします。




きょうだい仲良く助け合っていってほしいなぁ。


ところで、こちら。
今日の境内の様子です。雪で真っ白。
とうとう冬がやってきました。



  


Posted by チョコチョコ at 13:24Comments(4)ひとりごと

2016年10月11日

きっかけは何でも

ようこそ『寺嫁つれづれ日記』へkao1





いよいよ紅葉の時期になりました。
日に日に庭園の木々が色づいています。

明日も団体のお客さま、お抹茶のお客さまがおいでになります。

最近は御朱印帳を持った、若い男性がひとりで拝観にいらっしゃるケースが多いです。
御朱印は女性だけでなく男性にも深く浸透しているようです。

「御朱印をたくさん集めるのが最初の目的でした。でも、足を運ぶうちに心が落ち着いて、今ではお寺や神社を訪ねるのが好きになりました。」


こんなふうに話してくれた若い女性がいます。
きっかけがどうであれ、お寺を訪ねて手を合わせてくださる。
法事やお葬式、お盆やお彼岸しかお寺に来なかった人も、御朱印を通してお寺のよさに気づいて、生活の中にいれてくださる。
本当にありがたいなぁと思います。





これから秋の観光シーズン。
どんなお客さまに会えるのか楽しみです。
「ブログ見てますよ!」と励ましの声をかけていただいて、ウキウキ更新しておりますkao1

ほめられて伸び、おだてられて調子にのる。


これをムスメにも、夫にも当てはめてみます、、、。


  


Posted by チョコチョコ at 21:18Comments(0)ひとりごと

2016年03月11日

生きている

ようこそ『寺嫁つれづれ日記』へkao1


今日は3月11日。
東日本大震災から5年になります。




私は学生時代を仙台で過ごしたので、東北の沿岸部出身の友だちがたくさんいます。


「実家のご両親は無事?」
「うん、生きてた。」

この友人は、実家のご両親と連絡が取れず、避難所を何箇所も回って探し、何日も経ってから、やっと安否がわかったのだそうです。


生きてた。

このひとことが、忘れられません。
生きているか、生きていないかのどちらか、なんだ。

友人が置かれている状況を思うと、次の言葉がなかなか出てきませんでした。








生きている私の命と、周りの人の命を大事にします。



東日本大震災でお亡くなりになったすべての方のご冥福をお祈りいたします。





合掌

  


Posted by チョコチョコ at 18:22Comments(2)ひとりごと

2016年03月03日

もうすぐ春。息子とお散歩に行く。

ようこそ『寺嫁つれづれ日記』へ


冬と春を行ったり来たりで、変な天気ですね。

お雛様を飾り、春のお花を生けて、息子が歌う「ひなまつり」に耳を傾けます。




ママ、これがぼんぼりでしょ?灯りがついてないよ?

おっと、ごめんごめん。

たいへん、金の屏風がないよ?

金じゃないけど、これが屏風だよ。

金じゃないってどうして?

お花の模様なんだよ。

ふうん。




保育園で歌や言葉を教えてもらって楽しそう。






先日、息子の前で泣いてしまいました。

ショックなことがあって、ごまかせないくらい次から次へと涙が出てきてどうにもなりませんでした。

少し時間が経って、寝る前に息子と一緒に絵本を読んでいたら、また涙が溢れて来てしまいました。

子どもの前で泣くなんて、ダメな親。
ごめん。
なんでもないんだよ。
ごめん、ごめん、ごめん…。


くぅ…っと声を殺して泣いている私の手を握って、息子は言いました。

「ママ、春になったらお散歩に行こうよ。お散歩行くと、きっと楽しいよ。」


そして、息子の寝息が聞こえるまで、ずっと手をつないでいてくれました。
私も、やっとしんどい気持ちから離れることができました。
息子と一緒に桜並木を散歩して、つくしを見つける景色を思い浮かべながら、ホッとした気持ちになって眠れました。


なんだか、すごい癒し。

私はもし親が泣いていたら
「どうしたの?なんで泣いてるの?」って聞くと思う。

そんなこと一言も聞かず、春のお散歩に誘う。
私の頭の中は、すっかり春の桜と菜の花と暖かい日差しと息子の笑顔のイメージ。ふわっと、いとも簡単に救われました。


夫が出張から帰宅して、この出来事を話しました。
ふうっと大きなため息をついて、ひとこと。

「......すごいな。」

ホント、そうだよねicon12すごいな。



息子の言葉はいつも穏やかで的を得ている。

「僕はママのたからものなんでしょう?だから怒らないでね。やさしく言ってね。僕たからものだから。」



ホントだねぇkinoko









  


Posted by チョコチョコ at 01:16Comments(6)ひとりごと

2015年09月18日

ひとつに決める

ようこそ『寺嫁つれづれ日記』へkao1


娘は今年、中学1年生になり、ソフトテニス部に入部しました。

ソフトテニスの常識なのかわかりませんが、学年ごとにユニフォームを揃えるのです。
各シーズン新作のユニフォームが出て、そこから選ぶようなのです。

試合用のユニフォームは、わりとすんなり決まりました。
今回は、防寒のためのウインドブレイカー上下を早急に選んでオーダーしなければなりません。

ところが、たった6人の1年生で、ふたつに意見が分かれて暗礁に乗り上げてしまいました。

「これがいいよ」
「えーっ、あたしはコレやだ!」
「じゃあ、それぞれ好きなのにすればいいんじゃない?」
「うーん…」





「今日も決まらなかったので明日まで考えようkao13という状態が数日続き、私たち保護者はどうなるのか、ただ見守るだけf01


それぞれが好きなものを着るのも、なるほどひとつの意見です。
でも、ちょっとチームとしては気になるよねぇ。

どうするのかな、と思っていたら

「決まったよ!」と娘。


「まず、みんな一緒にするか、別々でもいいかを決めよう」と話し合って、満場一致で「みんな一緒」だったのだそう。


おお、えらいぞ。



次に「デザインはこれにして、色はこっちでどう?」と、第3の案ですんなり決まったのだそう。

片方のデザインで、もう一方の色を、それぞれ採用icon12


なるほどkao17
そういう決め方、いいね!

そんな折り合いのつけかたがあったのか!


多数決でどちらかに決めるのかと思っていたけれど、意見が通らなかった方は残念な気持ちが残ってしまいます。

今回の決め方は、互いにゆずるところと受け入れられるところがあって、みんながそれで納得したのがいいなぁと思いました。



「ひとつに決める」って、難しいことです。


わたしたち大人も、しっかりしなければ。




今週末、9月19日、20日は新人戦ですicon14

娘は6月に左手首を剥離骨折したのですが、やっと治って初めての公式戦です。
前回の試合は、もちろん治っていなかったので応援と審判ばかりでした。

1年生のみんなが羨ましくて、怪我した自分が情けなくて悔しかったそうです。
娘はそんな気持ちをぐっとこらえて、チームメイトの応援を頑張りました。


2日間の大会が終わったあと、娘の爆発しそうな気持ちを察知して、こう言いました。

「このままカラオケに行っちゃおうkao18

1時間半ほど、親子で熱唱してストレス発散ですf01

高校英語の教材で取り上げられていて知ったのですが、カラオケはストレス発散に効果があるのだそうです。

「動物は吠えたり鳴いたりするけれど、人間は日常生活の中で大きな声を出す場面はそんなにない。でも、本来の、動物としての本能があるから、カラオケで声を出すとストレスが発散できる。」


この文献通り、おかげさまで親子共にスッキリして家に帰りましたkao2

でもなぁ、娘は熱唱、っていう感じじゃないんですよ。
ボーカロイドの淡々とパクパク歌う感じ、わかります?
今でも全然馴染めないわーicon10


私はちゃんと中森明菜で熱唱しました。
あー、手応えあった!しっくりきたもんicon23



  


Posted by チョコチョコ at 03:19Comments(0)ひとりごと

2015年09月17日

母の刺し子、母と刺し子

ようこそ『寺嫁つれづれ日記』へkao1




これは、今年2月に亡くなった母が刺した刺し子の花ふきんです。

やっと、ゆっくり広げて手に取る気持ちになりました。


今日は私のひとりごとです。
気持ちを整理しながら、書きます。
長くなります。ごめんなさい。


母が亡くなって、すぐに娘の卒業、お彼岸、入学、お寺のことでバタバタして、実感のないまま今に至ります。
亡くなったことは理解できるけど、居ないのが信じられないというか、実感が持てないのです。
すっと離れて暮らしていたからでしょうか。



18歳で進学のために一人暮らしをしたのですが、仙台と新潟は意外に遠かったこと、サークル活動やアルバイトで忙しかったこともあって、なかなかじっくり帰省しませんでした。


高校を卒業して、唯一ゆっくり実家に居たのは、母が骨折して入院したとき、大学2年の夏休み。
1ヶ月新潟の実家にいて、毎日母に付き添ったときだけです。

そういえば、大学を出て働き始めてからも、ゆっくり帰らなかったなぁ。
とにかく疲れていて、休日だって模擬試験の監督だし、洗濯や掃除もあったし。


さらに、僧侶である夫と結婚してからは、お盆とお正月も忙しくなってしまいました。


だから、母とはいつも電話で話していました。

私が弱音を吐くと、母に叱咤激励されて、「ただ聞いててくれればいいのに!」って思ったこともあったな。
今となってはいい思い出です。

ところが、私は大人になり、反対に両親はだんだんと弱くなってきて、いつのまにか立場は逆転しました。
母は具合が悪くなって、それまでできていたことができなくなり、気持ちも落ち込んでいきました。

そこで、母を誘って始めたのが、刺し子です。

ふたりで簡単な花ふきんを縫ってみました。
母はもともと洋裁が好きだったので、すごく楽しんでいました。
さらしに既にプリントしてある生地を買ってくれば、ただ縫うだけなので気軽に始められます。
縫い目も細かくないので、ストレスフリーです。

母とたまに伊勢丹に行って、ホビーラホビーレ刺し子の生地と糸を買い、一緒に始めると、
「あれ、もう終わって、次のを始めてるよ」
「何色で刺したん?」
という具合に、共通の話題が持てたのです。

私は好きだったパッチワーク教室も行けなくなってしまったので、並縫いでOKの刺し子は私にもうってつけでした。
あとで知ったのですが、チクチクと運針するのは気持ちを鎮める働きがあるそうで、とてもいい気分転換になりました。


「離れているけど、同じ空を見ている」

…みたいな(笑)、刺し子は母といっしょに楽しんだコンテンツなのです。
ずっと離れて暮らしていて、共通のものに取り組んだのは刺し子だけです。


母が具合が悪くなっても、私はそばに居てあげられなかった。
電話が鳴っても、ゆっくり話せなかった。
助けてもらうばかりで、お母さんを助けてあげられなかった。
この花ふきんを、どんな気持ちで刺したのかな…。




そんなふうに思ったら、葬儀の後、母の刺し子の花ふきんを実家から持ってきたものの、広げることすらできなかったのです。


先日、だれもいない(と思いたい!)境内で、
ちょっと大きな声で「お母さん!」と言ってみました。

49日納骨も初盆も終わって、段階を踏んでご供養しているけど、やっぱり寂しい。
いくつになっても、自分の親の死は悲しいものですね。

忙しかったし、見ないようにして蓋をした感情にふれて、思わず涙が出ました。

それで。
…ちょっとスッキリしましたicon12


それで、やっと「どれどれ、どんなん刺したんkao2?」(←新潟弁)と刺し子の花ふきんを手にとったというわけです。




なんとなくここ最近は、母のことを考えてしまって、やるべき仕事もできずにいました。
でもこれで、またひとつ気持ちに区切りがついたように思います。


お彼岸、シルバーウィーク、書道教室、娘の新人戦、息子の保育園運動会、様々な事務処理、合同上げ法事の準備、

よ〜し、まとめてかかってこ~い!




長文を読んでいただいてありがとうございましたkao1




  


Posted by チョコチョコ at 10:41Comments(4)ひとりごと

2015年06月19日

お義父さんの命日

ようこそ『寺嫁つれづれ日記』へkao1

先日は義父の命日でした。
子どもたちの帰宅を待って、みんなでお墓参りです。





義父が亡くなる時の不思議な体験を思い出しました。



先代住職である夫の祖父が亡くなって、すぐに義父も亡くなってしまいました。
夫にとって、祖父と父親を失うと同時に、大事な大事な「師匠」を二人も失ってしまったことになります。

まだまだ教わりたいことがたくさんあった…というより、まさにこれからという時でした。


葬儀では、若くても未熟でもそんなことは関係なく、夫は「弟子」としてお役目を果たさなければなりません。
まずは、兄弟で力を合わせて密葬と本葬を無事に執り行うこと。
この時、夫は自分の父親の死を悲しむ余裕がなかったと思います。

私も義父の死を悲しむ余裕がありませんでした。
知らせを受けてすぐに立ち上がり、お米を研いでご飯を炊き、手早くお寺じゅうの掃除をして、必死にたくさんのおにぎりを握りました。
早朝だったので、朝すぐに駆けつけてくださるかたのためです。
納棺のときにやっと、涙が出てきたのを覚えています。



「そういえば、おじいさんはこうやってたなぁ」
「お父さんはどうしてたんだろう」

今となっては師匠から直接教えを請うことはできないけれど、夫は記憶をたどって頑張っています。


「きっと、おじいさんもお義父さんも心配していると思うけれど、私達を助けてくれる人たちが周りにいてくださるおかげで、なんとかやっています。」

…と、私は墓前で報告し手を合わせました。


6月28日は、「大般若祈祷会」があります。
昔、お檀家さんから寄付していただいた大般若経を、おじいさんが本堂に広げて風を通し、ぼろぼろになったものを修復に出して大事にしていました。




それでも、總光寺でできなかった大般若祈祷会を、孫が思いを繋いでやります!そして、次の世代に繋げていければと思いますicon21


大般若祈祷会は、お檀家さん以外の方もどうぞ参加してくださいね。
ホームページに詳細が載っていて、申し込み用紙のダウンロードもできます。











  


Posted by チョコチョコ at 02:28Comments(0)ひとりごと