ようこそ、『寺嫁つれづれ日記』へ
先日生けた桃の花のつぼみです。
生ける途中でポロポロと取れてしまうつぼみを、こうしてグラスに入れておくと
花がちゃんと咲きます。
先日、昨年までお世話になっていた学校の
非常勤の先生方の送別会に参加してきました。
今日は私のひとりごとです。
私は学校を離れてもう1年近く経つのですが、
個人的に大変お世話になった先生が学校を離れることになったそうで
私にも声をかけてくださったのでした。
本当に感謝しています。こんなふうに気持ちを向けてくださって
しみじみ幸せだなぁと思うのです。
いつも暖かい言葉をかけてくださったS先生。
お姉さんのような頼もしいA先生。
そして、O先生。
同郷で、共通の知りあいがいたり、なにかとご縁を感じる
凛とした大人の女性です。
あんなに忙しいのに、担任として学生の面倒を見続ける粘り強さ。
「これがあなたにぴったりだと思って」といって、
かわいらしいものをいただいたことが何度もありました。
O先生にはすごく助けていただいたのです。
O先生が着任されたとき、私はすでに非常勤講師として働いていました。
なれない土地、女性が極端に少ない職場。
自然とパーソナルな領域に入っておいでになり、私は少しだけ戸惑いました。
そのときの私は、かっちり自分の殻に閉じこもっていたのです。
余計なことは言わない!の一点張りで。
なぜなら、お坊さんと結婚して「お寺のお嫁さん」になったことで、
私の今までの人生、アイデンティティが全部吹き飛んでしまったから。
たとえば、初めて会うひとに、私自身を知ってもらいたいのに
私はお寺のお嫁さんとしか映らない。
久しぶりに会う友達と楽しくおしゃべりしたいのに
お寺ってどう?やっぱり大変?本当はどうなの???と聞かれる。
仕事が楽しくて、学校が好きで、子供たちが好きで、英語が好きで、
温泉やおいしいものが好きで、音楽が好きで、
ショッピングも旅行も大好きな「私」が、全部吹き飛んで
「お寺のお嫁さん」になった。
(私は私。中身は一緒なのに、周りが急に変わった・・・)
(いろいろ聞かれてもう疲れた!かわす体力もない・・・)
(余計なことはしゃべらない!)
自然といろんなことを聞かれそうな場所にはいかなくなり、
人と会うのも億劫になっていったのです。
なるべく、自分のことは話さずひっそりと。
でも!
O先生の出現によって、私の「殻に閉じこもり時代」は終焉を迎えることになったのです。
「よそから庄内に来た人あるある」とか、
「ここのナニナニがおいしい」とか、
「あれはここに売っている」とか、ざっくばらんに話しているうちに、
私の心がすごく軽くなっていったのでした。
あー、ホントはこういう感じ。
O先生のおかげで、息ができました。
それまでは息を止めて深海でじっとしていたのです。
娘に絵本を貸してくださったこともありました。
生け花の先生を紹介してくださったのもO先生です
私の仕事を認め応援してくださいました。
本当にお世話になりました。
心から感謝しています。
またお会いできる日を楽しみにしています。
ちなみに、今はお寺の事を聞かれてもなんとも思わなくなりました
時間が解決することもあるし、
慣れもあるし、
それもどうせなら楽しんじゃえ!っていうのもあるし。
ふふふ
長文、読んでいただいてありがとうございました。