息子と私のネズミ事件①

チョコチョコ

2018年09月01日 15:47

ようこそ『寺嫁つれづれ日記』へ




 
2017年の7月に、「視点を変える」というテーマで、『農村通信』に掲載していただきました。

農業とはあまり関係がない私ですが、視点を変えてみようと思った経験を自由に書いてよいとのことで、本当に自由に書いたものです。

今回、(株)農村通信社様にご許可をいただき、ここに載せてみることにしました。


私はどのようなきっかけで視点を変えて見ようと思ったのか?
しばしお付き合いくださいませ。





「息子と私のネズミ事件」                          



 ある日、自宅の玄関前にネズミの死骸が横たわっていた。

以前、家にいた猫の習性を思い出して、獲物を見せに来たのかと思った。

しかし待てよ、もう家に飼い猫はいない。

おかしいなと思いながら、子どもたちの目に触れないように素早く土に埋め、一応、手を合わせた。


私にとって、ネズミはお供えをかじって糞をする害獣だ。
ネズミが給湯設備のケーブルをかじって、お風呂に入れなかったことだってある。



それでも一応、手を合わせた。




ネズミが死んでいたよ。
でも、もういないよ。
どこに行ったんだろう?






小学1年生になったばかりの息子が言った。

私はもう土に埋めたよ、と言ったらすごくほっとした表情になった。
気持ち悪いものが片付いた安堵感、とは違うような気がする。



もしかして、もしかして…、

ネズミをあそこに置いたのは、もしかして…、




うん、僕だよ。





        「息子と私のネズミ事件②」ヘ続く

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